朝夕が寒くても、昼間はきっちり春を感じさせる日差しでした。この時季、辛夷の花が開きます。その実や蕾が、ひとの拳(こぶし)の形に似ているということで名前が付いた、という説があるらしいけれど。
すると開いた花々は、こどもたちがいっせいに、拳をぱあっと開いたようなかたちにも見えるよね。
この樹の下に立つとほのかな香りがして、花の白さに空が急に明るくなったような感覚になり、とても幸せな気持ちが湧いてきます。昔から辛夷が咲くと種蒔きや農作業の準備に入る目安にしていたらしく、春告げ花の一つでもあるのでしょう。
3月11日、北の国でも辛夷の花が咲き始めているのでしょうか。