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花山椒の佃煮

今年もできました、花山椒の佃煮。

実山椒の佃煮はよく市販されているけれど、花山椒は採れる期間がとても短く、そしてつくるのにとても手間がかかるので、市販品は少ないようです。京都の花脊にある美山荘という摘み草料理のお宿では、以前作っているところがTVで紹介されていたけれど、小さなひと瓶がなかなかのお値段だったようです。ベラでは小さなひと瓶が3個できました。

きのうのブログで『花と葉っぱを分けるのがたいへん』と書きました。そうやってより分けた花から さらに、小さな茎を取り除くのが もう一段階上の手間です。茎ができるだけ残らない方が、もちろん美味しいからね。親指と人差し指でつまみながら切り取る作業。こういう細かい作業をしていると、にんげんの手は素晴らしい道具なんだな、っていつもしみじみ思います。

より分けた花だけを、酒、味醂、だし醤油、そして少しのきび砂糖の中に投入。水気がいいくらいに少なくなるまで15分くらいコトコトしたら、いい感じの柔らかさになります。

それを煮沸消毒した瓶に入れたら、完成です。

より分けた葉っぱの方は、すり鉢でゴリゴリして味噌、きび砂糖、少量のシークワーサー(またしても登場)のしぼり汁を混ぜて、山椒味噌にします。

筍の柔らかい部分だけ(この時期ならどこでも柔らかいよね)を使って和えます。

花山椒も山椒の葉っぱもまだ若いので、風味も、あとから来る辛みも、極上。

冷ややっこに載せたり、あったかいご飯に載せたり、ほんのちょこっとづついただく方が美味しいです。もちろん鰻にも合うこと間違いなし、です。

収穫するときも、つくるときも、この季節にしか味わえない山椒の香りに包まれて、あ~しあわせ。