サルトリイバラは山帰来とも呼ばれて、初冬の山で赤い実をつけています。。 山帰来(サンキライ)という名前も好きです。この名前の由来は、病や高齢のために山に捨てられていた人が、サルトリイバラの根っこによって元気になって自力で山から帰って来たということだそうです。つまり生薬なんだね。
この山帰来、蔓がものすごーく強くて、絡み合っていると引っ張っても切れません。リース状に設えようとするとき、銅線で互いの茎を縛るんだけど、蔓なのか銅線なのか見分けがつかないいくらいに巻き付いています。
お花屋さんなどで売ってる山帰来のリースは完熟の赤い実だけをつけて、葉っぱはないけれど、ベラの山から下りて来たばかりのこの子たちは、実がまだ若くて葉っぱもついています。野趣あふれる冬のリースです。
そうだ!山帰来の葉っぱは5月くらいになると、じつに青々としていて柏餅の葉っぱとして使われます。関東では柏の葉がそうだけど、関西ではこの山帰来の葉っぱを使うのです。通称柴もち。中身は全国共通だと思うけど、包む葉っぱはその地方に豊富にあるものを使うんだね。暮らしの知恵です。